キトイオンとは キトイオンの繊維について
キトサン加工には様々な加工方法が存在しますが、キトイオン加工は、甲羅から抽出された生の状態(キチン・キトサンと呼ばれます)からキトサン成分だけを分離し繊維と分子レベルでイオン結合されます。このため、一度結合されたキトサンは生地から離脱することが困難になり、優れた定着性(耐久性)を発揮します。またこれまで、キチン・キトサンは、綿などの天然素材に結合させることが出来ませんでした。そのためバインダーを使用した加工が多く、またポリエステル・レーヨン等は練り込みが主流でした。
キトイオン加工以外の加工法では洗濯後の特性が大きく変化する傾向がみられました。
キトイオン加工は素材の風合い変化も極力おさえながら、綿等の天然繊維ほか様々な素材への加工が可能で、しかも100回の洗濯後もキトイオン加工が持つ特性(抗菌作用等)が大きく変化することはありません。
▲綿素材にキトサンがイオン結合したイメージ図
繊維に分子レベルでキトサンだけをイオン結合しています。 このため100回の洗濯後もキトサンが 取れることがなく効果が保たれます。染料で色染めするような感覚で綿などの天然繊維ほか様々な素材へ加工が可能です。
▲レイヨンに練り込まれたキチン・キトサンのイメージ図
繊維に練り込んでいるのでキチン・キトサンが表面に点々と浮き出したような構造になります。
洗濯を繰り返すほどにキチン・キトサンが剥がれ落ちてしまい加工前の繊維に戻ってしまいます。 また、ポリエステルなどの合成繊維の加工技術であり綿など天然繊維へは使用不可です。
▲糸の表面に散布されたキチン・キトサンのイメージ図
糸の表面にキチン・キトサンを散布接着した素材です。
数回の洗濯で簡単に剥がれ落ちてしまい 加工前の繊維に戻ってしまいます。
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キトイオン加工を施したものと無加工の綿素材でその効果を比較してみましょう。
下表のとおり元の植菌数26,000個から無加工品では10,000,000個と増加していますがキトイオン加工品では20個と残存菌数が減少してしています。
◇JIS規格 静菌活性値 = (Mb-Ma)-(Mc-Mo)
(標準布18h後の菌数-標準布接種直後の菌数)-(加工布18h後の菌数-加工布接種直後の菌数)
※加工布で抗菌効果に即効性がある場合(加工布0時間から、標準布に比べて菌が減少している) において 、
一般計算で不合格となった場合(静菌活性値2.2未満)、計算式 加工布の0時間部位に、標準布の0時間の菌数を使用して結果を求める事とする。
◆ 静菌活性値 =(Mb-Ma)-(Mc-Ma)
(標準布18h後の菌数-標準布接種直後の菌数)-(加工布18h後の菌数-標準布接種直後の菌数)


Ma:標準布の試験菌接種直後の3検体の生菌数又はATP量の常用対数の平均値
Mb:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数又はATP量の常用対数の平均値
Mo:抗菌防臭加工布の試験菌接種直後の3検体の生菌数又はATP量の常用対数の平均値
Mc:抗菌防臭(制菌)加工布の18時間培養後の3検体の生菌数又はATP量の常用対数の平均値
※加工方法等の使用条件により、効果が異なる場合がございます。詳細につきましては事務局窓口までお問合せください。
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